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サイディングにクリアー塗装を考えている方に読んでいただきたい説明や注意点
今回は、サイディング外壁にクリアー塗装をお考えの方に向けた記事です。
現状のサイディング材にクリアーを施工するには条件や注意点があります。
今回はその説明をしたいと思います。
1, クリアー塗装できる外壁材であるか
まず第一に塗装が施せる外壁材であるかどうか確認する必要があります。
最近の新築時に使用されるサイディング材は、光触媒や親水処理等の付加効果のある難付着性外壁材が増えてきています。
そのような効果がある場合、塗料の密着が悪い為クリアー塗装が行えない場合があります。
「表面効果のある外壁材」
・ネオロック光セラ
・親水セラ
・親水パワーコート
・ニチハ マイクロガード
・INAXナノ親水
・旭トステム セルクリーンコート
・セルフッ素コート
- 光触媒加工の外壁材はクリアー塗装ができません。(2019年現在)「KMEW光セラ等」
- 親水処理、フッ素無機系の外壁材は塗装可能な物もありますが、事前にテストし塗装可能かどうか確認後クリアー塗装可否判断します。
- クリアー塗装不可の外壁材は、専用のプライマー(塗料の接着剤)を塗装する事でクリアー塗装以外の各種塗装は行えます。
難付着性の外壁材は、10年以上経過していてもチョーキング・色あせが発生していない物があり、サイディングにクリアー塗装する際の条件であるチョーキングが激しく発生するまでや築10年以内に工事を行う条件と被り、事前に塗装可否判断を行わないとトラブルに繋がる可能性がありますので事前の診断が重要になってきます。
2, チョーキングの有無やレベルで塗装可能か判断
クリアー塗装が可能な外壁材であってもチョーキング(劣化)が酷い状態ですとクリアー塗装不可能な場合があります。
基本的には劣化した状態の上にクリアーを施すのでそのままの状態の上に塗装する事になり綺麗にはならない場合があります。
そもそも劣化や退色をさせない為にクリアー塗装を行うのが一番の目的や考えですので綺麗に復元できると考えるのが少し違うと思います。
またこちらの診断方法でクリアー塗装がおこなえるかどうかの簡易な事前判断もできます。(下記参照)
またメーカー推奨のクリアー塗装推奨時期は新築時から10年以内が推奨塗装時期にあたります。
ただ外壁材のグレード、日当たりの有無、チョーキング具合・劣化状況によりお宅毎に塗装時期や塗装可能かどうかは異なりますので知識のある塗装業者にて診断してもらう事をお勧めします。
3, クリアー塗装時のコーキングについて
クリアー塗装の際には同時にコーキングの工事が必要になります。
メーカー推奨の施工方法はクリアー塗装後にコーキングを施工(後打ち)です。
理由としては
- コーキング材のブリードによるコーキング上の塗膜汚染が起こる可能性がある。(コーキング上の塗膜に黒ずみ汚れが出る)
- コーキング収縮時の塗膜が追従出来ない事による塗装したクリアー塗膜の割れが生じる場合がある。
- 塗膜が割れた箇所の剥離・白化等が起きる可能性がある。
上記の理由があります。
(クリアー塗料以外でもコーキングの上はこのような状態になる可能性ありと記載されていますが)
またコーキングを後打ちの場合は、通常の外壁塗装時に使用されるコーキング材よりも対抗年数の高い良い物を使用するのが良いです。
その理由として、通常コーキング材の上に塗装がしてある場合と塗装していない場合ではコーキングの劣化具合も違ってきます。
(コーキング上にクリアー塗装をしているとクリアーで保護されている状態、クリアー塗装せずの場合はコーキング上に保護層が無い状態。)
様々な対象物は紫外線によって劣化していくのですが、塗装していない場合は保護層が無く紫外線に晒された状態。
塗装がしてある場合は塗装による塗膜(保護層)がある状態。
二つを比較すると保護層があるほうが紫外線に直接当たらないので劣化は少ないです。
その為、コーキングを先に施工しその後クリアー塗装を行うとコーキングの耐久性は上がります。
ただ上記で説明したトラブルが発生する場合がありますのでコーキングの後打ちか先打ちかはメリット、デメリットを比較してご検討下さい。
以上がクリアー塗装時の注意点になります。
クリアー塗装をお考えの方は塗装時期を逃さない為にも早めにご相談下さい。
実際に塗装時期を過ぎてしまいクリアー塗装をできないお宅も多いですので。
また今現在、サイディング用クリアー塗料も種類が増えてきており以前はラインナップになかったフッ素グレード、艶消しタイプ、水性タイプ等も出てきています。
事前の塗装可否判断や塗装プランのご提案等、お力になりますので当店にお任せ下さい。