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まとめ【外壁塗料種類一覧】特徴、選び方について解説
今現在、様々な塗料が存在しています。
ラジカル、フッ素、セラミック、遮熱、クリアー等様々な名称で塗料が宣伝されています。
結局どれが良いんだ?? これが良いと勧められたからこれで良いんじゃないか?
実際にこちら側が(業者)お客様に向けて全ての商品や特性をご紹介できていないのではないかと思います。(業者側の都合や勧めたい商品があったりする場合があるので)ですのでお客様にこういった商品がある事を知ってもらうのが良いのではないかと記事にいたしました。
今回は、外壁塗装工事で実際に使用されている塗料の種類や選択方法についてご紹介していきたいと思います。
1. グレードで選ぶ
まず外壁塗装工事するにあたり塗料を選ぶ基準の大部分はグレードor耐候性(次回塗装時迄の年数)で選ぶです。
最近の住宅塗替え工事で使われる主な塗料のグレードは
1、無機 20年~ 2、フッ素 15年~ 3、ラジカル 10年~ 4、シリコン 10年~
※左になるにつれ次回塗装迄の期間・塗料のグレードが上がる(耐候性が良くなる)価格も高くなる。
※同じグレードでもメーカー・塗料により価格・品質・耐候年数は前後します。
グレード別メリット・選択例
【シリコン・ラジカル系のメリット】
・コストパフォーマンス性と性能(値段もお手頃だが、必要十分な耐久性が売り)
・こまめにメンテナンスを行うので変化に気づきやすい。
・建物全体の点検・メンテナンス等の必要性も考慮し10年~ぐらいで工事をするのでシリコン・ラジカルを選択。
【フッ素・無機系のメリット】
・工事回数が減るのでトータルで見ると安くなるケースもある。(工事毎に足場、コーキング、塗装作業費がかかるので)
・煩わしい工事期間の減少
・定期的な修繕や塗装が難しい物件・場所等は耐候年数の高いフッ素・無機を選択。
次回の塗装迄の事、予算面、いつまで住むか、何回工事を行う必要があるか等を考えてご選択下さい。
2. 外観の仕上りで選ぶ(デザイン)
グレード(次回塗装迄の耐候年数)で選ぶ以外にも外壁塗装後の仕上りで(デザイン)使用する塗料を選択する方法もあります。
以下で説明する商品の大まかな耐候年数はシリコン・フッ素グレード相当の商品が大半になります。
一般的な単色仕上げ塗料
無機、フッ素、ラジカル、シリコン等全てのグレードが選べます。
遮熱、防カビ、弾性等の機能がある塗料もこの仕上り感であるのが大半です。
塗料としての基礎性能が高い塗料が多く様々な場面で選ばれている定番塗料です。
色の選択幅も一番多く、色合いや艶の具合にこだわりたい方はこちらで選ばれるのがお勧めです。 単色の塗りつぶした仕上がりが特徴です。
単色仕上げの2色塗装 3色塗装
サイディング材の凹凸を利用してローラーを使い分け2色で仕上げる工法になります。
最近では、認定施工店限定で3色仕上げ出来るスズカファインのWBアートなる塗料も出てきております。
サイディング材にクリアー塗装をしたかったが時期が遅くて断られた方や、単色で塗りつぶすのが嫌な方にお勧めの仕上げ工法になります。
「日本ペイント パーフェクトトップで2色仕上げの現場」
クリアー塗料
サイディング外壁のデザイン性と美しさを新築時に近い風合いのまま維持できる塗料になります。
塗装後は親水性や低汚染性を伴い外壁面の汚れ防止にも期待できます。
サイディング外壁で今のまま綺麗な状態を保ちたい方にお勧めの塗料です。
※光触媒効果のある外壁には塗装不可です。 親水処理・無機フッ素系外壁は塗装可能な物もありますがテスト塗装・可否判断が必要です。
お勧め塗料名
・日本ペイント UVプロテクトクリアー(シリコン・フッ素グレード)(溶剤・水性typeも有り)
日本ペイント UVプロテクトクリアー3部艶 塗装後写真
日本ペイント UVプロテクトクリアー艶有 塗装後写真
多彩柄塗料
こちらは名前のように多彩な模様が特徴の塗料です。
単一色ではなく複合色による彩、意匠性がありデザイン性に優れています。
従来の塗料では表現できない豪華な質感、深みのある彩を再現できます。
※外壁全体に塗装するのも良いですが、色分け等アクセントとして一部選択するのもお勧めです。
- フジワラ化学 マーブルタッチ(シリコングレード)
- ダイフレックス ダイヤカレイド(シリコングレード)
- 日本ペイント 水性ペリアートUV(シリコングレード)
砂壁状意匠系塗料
お洒落な店舗や施設に多いジョリパットや左官仕上げ、意匠系仕上げの独特の風合いを生かせる外壁改修塗料になります。
ジョリパット等の風合いをペンキを塗ってしまい消えてしまうのが嫌な方やそのまま生かしたい方にお勧めな塗料になります。
・アイカ工業 ジョリパットフレッシュ(シリコングレード)(無機グレードや遮熱typeも有り)
・日本ペイント インディフレッシュセラ(シリコングレード)
「ジョリパットフレッシュ塗装写真」(下地パターン吹付工法・小粒スタッコ仕上の上にジョリパットフレッシュ塗装)
関連記事はこちら ジョリパット系外壁の雰囲気をそのままに塗装したい方へ
セラミック系塗料
また上記で紹介したジョリパット等に似た風合いの仕上げで「スキン塗料・セラミック塗料・石材調塗料」等の仕上げ塗料は外壁の塗替え工事ではあまり使用されません。
(新築時に選択されるケースが多いです)
理由として
・表面がツルツルではない為、汚れが目立ちやすい。そもそも対候性が低い商品が多く素人では判別しにくい。
・この上にクリアー塗装して対策している場合もあるようですが、クリアーが白濁りする可能性がある。クリアー塗装する分コストもかかる。
・次回塗装時に塗装工程、手間が増えメンテナンス性が悪い点とコストが通常よりかかる。(コーキングの仕上がり、作業性悪化・下塗り回数の増加)
・塗料自体が重く、外壁面に使用するとその重みがかかり、サイディング材の場合は経年劣化で反りやすくなったりする可能性がある。
・吹付で施工する商品が多く、足場の後やムラが出てしまったりするケースが有り綺麗になるイメージがない。
そのような扱いにくいイメージばかりあり、外壁塗装工事では業者側からはお勧めしている事が少ない塗料であります。
兵庫県界隈だけかもしれませんが、訪問販売系の所が推奨している事が多く注意が必要です。
※よほどこの仕上り感が好みの方でないとお勧めできません。
3. 機能効果で選択する
こちらは塗料に付随効果を持たせた機能性塗料で色々な種類があります。
遮熱塗料・断熱塗料
塗装を施した面に遮熱効果や断熱効果を持たせ、塗装物の温度上昇を防ぐ効果があります。
またその効果を利用して、熱によるフクレやトラブルの対処方法として使用する場合もあります。
※最近では住宅の気密性向上や蓄熱性が高い外壁材が増え、熱フクレ等のトラブルに繋がるケースも出ています。
濃色の外壁色や使用する塗料と外壁材の相性にもよりますが熱によるトラブルが起こってる際に使用したりするケースも有ります。
弾性塗料
※蓄熱性の高いサイディング外壁やALC壁などに塗装するとトラブルがある場合もありますのでご注意下さい。
光触媒塗料
光触媒は、太陽光(紫外線)が当たると汚れを分解する活性酸素を作ります。
そして分解された汚れを雨水で洗い流し自然の力で美しい壁面を保つ事が可能な塗料です。
また高親水性の効果があり外壁面の汚れが雨水と流れやすくなります。
また通常の外壁塗装完了後(3回塗り後)にオプションで塗装しコートする商品が多いです。
施工をお勧めする外壁材や条件
・軒の出が少ない雨汚れが多い箇所
・周辺環境が原因で汚れが付きやすい箇所
・ジョリパット・スタッコ・漆喰仕上げ等の意匠系仕上げの汚れが付きやすい表面
・外壁を真っ白にしたい際の汚れ対策
※一時期流行った時期がありましたが、3大塗料メーカー(日本ペイント・関西ペイント・SK化研)から発売がされていない・市場シェアを確立しつつあったTOTO(ハイドロテクトコート)も施工者による不具合が多いせいか撤退してしまった点、施工が難しい面・実績の少なそうな上記以外のメーカーからしか出ていない点もあり現在はプロの塗装業者間ではあまり使用されていない状況です。
良い点だけみると魅力的である為、営業マン的に商品を売りやすい、他社と差別化しやすい為訪問販売系の業者が勧めている所が増えてきていますので注意して下さい。(25~30年もつ等はありませんし、説明を聞いていると本当にそんなのあるの??みたい説明をよく見ます。)
また光触媒塗装後は、その効果から年数経過後も塗料の密着性が悪く次回塗装時に機能性の高い専用シーラーを塗装しないと剥離などのトラブルに遭遇する危険性があります。
現場調査の際も透明である為判断しにくいですので光触媒を選んだ方は次回塗装時のリスク回避の為に塗装してある事を伝えて下さい。
低汚染性・防かび・防藻・透湿性
ここ最近の塗料では大体の塗料に最初から付いております。
※特に防カビ・防藻でお悩みの方は、日本ペイント社の塗料であればオプションで強力verも選択できます。
まとめ
以上が外壁塗装工事の際に使用する塗料の種類や選択方法になります。
この中から今の家の気になる点を解消できる塗料を選び決定する事になります。
今の外壁の状態で気になる点がありましたら担当者にお伝え下さい。
家ごとの条件によって相性もありますのでより良い塗料をご提案をさせていただきます。
各塗装店様により取扱うメーカーが異なり商品名の違いはありますが塗料の選択は以上の中から御宅の気になるニーズを満たせる物を選択し塗料選択していきます。