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サイディング材について解説
外壁材で多いサイディング材、1960年代に登場してからそのシェア率で言えば実に住宅全体の70%以上を占める外壁材となっています。
沢山の種類があり、今現在では30年メンテナンスフリーを謳う商品も出てきている状況です。
外壁塗装工事を行う事の多いサイディング材について説明したいと思います。
サイディングの特性
サイディング材の表面は保護処理や塗装が施してあり頑丈なのですが、裏側やコーキングの切れた箇所は保護処理を何も行っていない状態です。
サイディングの性質は市場の大半がセメント系(窯業系)なのですが素材の性質上水を吸水しやすい部材です。
外壁目地のコーキングが切れていたり、クラックが入ったり、表面の塗装の効果が切れていると防水性がなくなり外壁裏側や内部に水分を吸水しやすくなります。
「サイディング材の中の状態。セメント系の物です。割れた箇所等は水を吸水しやすく保護処理が必要です。」
「サイディング裏側の状態」(無塗装や保護処理無しです)
また外壁内部や裏側に万が一水が入り込んでしまった場合、外壁裏側は風が通りにくく通気性が悪い為(通気構法の場合でも)乾燥しにくく湿度が高くなります。
そのせいで断熱材や構造材にカビ等が生えたり木部の部分が腐ってしまったりする場合もあります。
(これらの箇所は外壁裏側での事で実際に目に見えないため発見できない点が厄介です。目に見える症状が出てきている場合は重症なケースが多いです。)
また、外壁内部に吸水して入り込んだ水が日光で暖められた際に蒸発しようとし、外壁表面へ出ようとし壁面内部から塗膜を押し上げ、結果外壁表面の剥離やサイディング材の反りや割れ(クラック)等に繋がってしまう可能性があります。
そのため、外壁に水が入り込むクラックやコーキングが切れた状態のまま放置しておくのは良くないです。
20〜30年メンテナンス不要を謳う光セラ等の外壁材でも塗装は必要ないかもしれませんが、このような状態はメンテナンスしないといけませんので注意してください。