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通気構法・直貼り構法 サイディング材の2種類の構法
通気構法・直貼り構法 2種類の構法が存在する
サイディング材の貼り方には、通気構法・直貼り構法の2種類が存在しております。
この工法の大きな違いとしては外壁材の裏側に通気層が有るか・無いかです。
なぜこのような2種類の構法が存在するかですが、まずサイディングが普及当初は直貼り構法が大半でした。
壁体内の湿気や水分を排出できる通気構法は、気候状況の厳しい寒冷地の構法として存在していました。
寒冷地は家の外と中の温度差が激しく、結露が発生しやすいです。発生した結露が寒冷地のために凍ってしまい、それが原因で凍害が起きトラブルが多かったためにその対策として通気構法が対策として採用されていました。
昨今、住宅の気密性や断熱材の性能が上がったことにより、屋外と室内の温度差は高くなっていたり、室内で発生した湿気が気密性が高いが故に外部に抜けにくくなっています。
また、室内で発生した湿気が屋外側と室内側の温度差により壁面内に結露として発生します。
床下からの湿気も壁体内に侵入し、壁体内に結露を起こす可能性や屋外側からの雨水による侵入の可能性もあります。
通気層がない事によって壁面内に発生した結露や水気を排出できず、結果として壁体内に水気が滞留し内部の断熱材を濡らし断熱性能を低下させる可能性。
柱や間柱・土台といった住宅を支える構造材の腐朽やシロアリの被害。
外壁材が湿気を含むことにより反り・割れの発生が増え、住宅を痛ませるリスクが高まります。
その対処方法として水気を滞留させず排出できる通気構法が普及した現状があります。
通気工法と直貼り工法の切り替わりのタイミングとしては、1999年~2000年が品格法施工のタイミングです。
この年数より以前に建てられた建物は、直貼り構法である場合が多いです。
直貼り構法は塗装できない?
直貼り構法と通気構法では、直貼り構法の方が構造上から来る問題から外壁塗装を行った際にフクレや剥離といったトラブルに遭遇する可能性が高いです。
その為、業者によっては塗装不可で外壁の張替えしかできないといわれるケースもあります。
予算の都合などで塗装をする際、このようなトラブルが発生するリスクを塗料選定により低くする事は可能です。
・下塗り材を厚膜にしない。
・上塗り塗料に弾性塗料を使用しない。
他にも工夫すれば更にいい点も存在しています。(色の選定や上塗り塗料の選定等)
また筆者の兵庫県南部は全国的にみれば気候的に比較的トラブルは少ないほうかなと思われますが、対策をしても少なからずリスクはありますので工事方法はよくご検討ください。
外壁塗装の見積もり現場調査の際は、このような事も調べて最適な塗装の提案をさせていただきますのでお任せください。